03.10.31 都立薬用植物園
アカキナノキ
アカネ科キナノキ属
学名 Cinchona succirubra
原産地 南アメリカ(アンデス山脈北部)
常緑高木
マラリアの特効薬であるキニーネが採れる植物の1つ。 その中でももっとも有用なのが本種であるという。
属名のキンコナ(cinchona)は、17世紀のペルー総督チンチョン(Chinchon)伯爵夫人がマラリアにかかり、
キナノキの樹皮、つまり「キナ皮」を用いて回復したことから、その伯爵夫人の名に因んだという。
マラリアにキニーネがあまりに有用なため、野生種が取り尽くされたため価格が高騰した。 そのため、
ヨーロッパ各国は自国の領地で栽培を試みた。 19世紀の中ごろオランダがジャワで栽培化を成功させ、
今ではキナ皮の生産の90%をになっているという。