09.9.14 北岳
ハイマツ (這松)
マツ科マツ属
学名 Pinus pumila
原産地 本州(中部以北)、北海道、アジア東北部
常緑低木
日本の高山独特の風景を彩る針葉樹。日本の高山は独特で、
森林限界より上に、このハイマツ帯があり、外国のような
はっきりとした森林限界が無い。これは日本の高山が特に積雪が
多いためと思われるが、よくはわからない。姿も他のマツと違い、
地を這うように育っていく。そして地面についた幹からまた発根し、
どんどん広がっていく。マツの仲間だから「松かさ」がつくが、
種子はクロマツのように翼がついていない。これはホシガラスに
よって運ばれるためで、翼がなくなり、そのかわり栄養豊富に
なった。種子も、自然に落ちたやつは発芽しても生育せず、
カラスが埋めたものしか育たないという。その他、地球温暖化で、
山の積雪が無くなれば、冬の寒風にさらされて生きていけない。
高山を広く覆う、繁殖力の強い植物に思えるが、微妙な自然の
バランスの上でかろうじて生きているのである。