02.5.7 東京都 足立区

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ヘリコディケロス・ムスキボルス

 

 

サトイモ科ヘリコディケロス属

学名  Helicodiceros muscivorus

原産地 地中海地方

多年草


 地中海地方原産だと思われるサトイモ科の多年草。地下に塊茎がある。

しかしなんとも奇妙な形の花で、まったく驚かされる花である。仏炎苞

は始め上方を向き、やがて横方向に90度ほど折れ曲がって開く。質は

やや厚く、赤黒い表面にはほ乳類の毛のようなものがびっしりと生えている。

まるで動物の肌のように見えるその中に、突起だらけの花序の先端部分が

のびている。花全体から異様な臭気を放っていて、これでハエなどを引き寄せる

と思われる。この花は匂いとその形態で、動物の死骸を擬態していると

思われる。ハエはこの花の奥部分に入り込むと一晩閉じこめられ、翌日花粉を

全身につけられて開放される仕組みになっている。巨大な花だが、花自体の

寿命は数日とわずかである。