03.5.27 小石川植物園
イ (藺)
別名 イグサ、トウシンソウ
イグサ科イグサ属
学名 Juncus effusus var. decipiens
原産地 北海道〜沖縄、東アジア
多年草
畳表として有名なイグサの原種で、本来は湿地に普通に生える多年草である。
イという和名は、植物、いやあらゆる生物の名前の中でもっとも短いものとして知られている。
語源は諸説あり、「倭訓栞(わくんしおり)」には「むしろにするものなれば居の義なるべし」とあり、
居の「い」であるという説や、漢名の藺(リン)の撥音が転訛したものだという説もある。
それにしてもたった一言になってしまった名というものは特殊である。
ちなみに「イ」でインターネット検索をかけたら7450000件も出てきて笑ってしまった。
もちろん当の「イ」のことではない。 一般的にもイグサで通っており、そちらならちゃんと検索にひっかかる。
畳表に使う品種は繊維としての質をあげるために花をつけにくい性質らしい。
そのため株分けで栄養繁殖的に増やされる。 おどろいたのは、イグサの粉末が健康飲料として扱われていたこと。
なんでもカリウム、カルシウム、食物繊維が豊富だという。 隠れた効能があるものである。