17.05.22 京都府立植物園


カルセオラリア  

   

別名 キンチャクソウ

キンチャクソウ科(ゴマノハグサ科)キンチャクソウ属 

学名 Calceolaria sp.

原産地 栽培種

一年草


 鉢物で親しまれる観賞用植物。何と言ってもその袋のように丸くふくらんだ

花弁が特徴的である。もともとは中南米原産の多年草だが、交配が繰り返され、

現在では株が埋まるほどたくさん花をつける品種がうまれた。

 花色は赤から黄色で、花の中に斑点があるなどバリエーションは多い。

一般的に出回っている鉢物のカルセオラリアはヘルベオヒブリダ系と言われるもの

で、大輪で多花性、背の低い姿などが特徴である。もう一つ、ルゴサ系と言われる

ものは木立ち性で多年草、花色は黄色で花壇などに使われる。最近、宿根カルセオ

ラリアとして売られているのはこちらのほうであろうと思われる。

 このユニークな花を見ていると、どうしてこのような進化をたどったのか、非常に

興味をおぼえてしまう。このように花弁の一部が袋状になるものには、他にラン科

のパフィオペディラムなどがあるが、機能としては同じようなものだろうか?

 なお、今までの分類法ではゴマノハグサ科に含まれていたが、最新のDNA解析を

用いたAPG分類法ではゴマノハグサ科は大幅に改訂され、本属も新たに

キンチャクソウ科として独立することになった。