06.4.22 東京都町田市
カタオカザクラ (片丘桜)
バラ科サクラ属
学名 Cerasus verecunda f. Norioi
(=Prunus verecunda f. Norioi)
原産地 長野県(塩尻市片丘)
落葉低木
カスミザクラの一品種で、一才性という珍しい特徴をもっている。
一才性というのは、通常長年経たないと咲かない花を、ごく若い木の
うちに咲かせる性質で、すぐに花を見られることから観賞植物として
の価値が高まると言われている。このサクラは昭和20年の5月に、
長野県塩尻市片丘で、片丘国民学校(現片岡小学校)に務めていた
久保田秀夫氏が発見したもので、学友林の下草刈りに生徒と行った時に
偶然見つけたものらしい。その後昭和27年に新種として認められ、
「カタオカザクラ」と命名されたという。品種名の「Norioi」は、
発見者の久保田氏の長男で、若くして亡くなった「詔夫(のりお)」
さんに因んでつけられたという。昭和35年に山火事があり、現地の
サクラは焼失してしまったが、日光植物園に移植された1株が生き残って
おり、そこから接ぎ木苗を作ることに成功した。塩尻市では「カタオカザクラ保存会」
をつくり、保存と繁殖に務めているという。