11.5.11 神奈川県立フラワーセンター
コムギ (小麦)
別名 ムギ
イネ科コムギ属
学名 Triticum sp.
原産地 栽培種
一年草
コムギは現在世界でもっとも栽培されている数が多い穀物である。
起源も古く、中近東では石器時代から栽培されていた。日本でも縄文時代から
すでに栽培されていたと考えられている。幾つかの野生種が知られ、多くの
別系統があるが、現在もっとも栽培されている種類はパンコムギの系統である。
パンコムギ(T. aestivum)はコムギ全体の9割を占める系統で、世界の主力作物
になっている。別名フツウコムギとも呼ばれており、コムギと言った場合
普通はこのパンコムギを指す。日本で栽培されているのも全てこの系統である。
日本では春から秋にかけてイネを栽培し、秋から春にかけてコムギを栽培する
サイクルができていた。古くから日本ではコメを主食にしてきたので、コムギは
副食的な扱いだったが、そうめん、まんじゅう、うどんなどコムギ食品も多数
作られてきた。現在では食の西洋化とあいまってコムギ食はたいへん多くなり、
コメ食は押され気味である。しかしコムギのほとんどは輸入に頼っており、
自給率は極端に少ない食料であることも忘れてはならない。