04.4.8 東京都 八王子市
07.7.20 筑波実験植物園
ミミガタテンナンショウ (耳形天南星)
サトイモ科テンナンショウ属
学名 Arisaema undulatifolium var. ionostemma
原産地 本州(岩手県、宮城県、関東地方、山梨県)、四国西南部
多年草
山地の木陰に生える多年草で、地下に球形の塊茎をもつ。春に急に芽をのばし、
暗紫色のマムシのような花をつける。茎を取り囲むさやにもヘビのような模様がある。
従来「マムシグサ」と呼ばれていた草だが、本来のマムシグサは他にあるようで、
本種は仏炎苞の両側が耳のように著しく発達することで区別する。こうしてみると、
関東地方の低山でふつうに見られるものはほとんどがこのミミガタテンナンショウであると
思われる。しかしながら、このテンナンショウの仲間は分類が難しく、手元の図鑑からも
混乱が伝わってくる。それだけ変異が多いということで、この写真の株も本当に
ミミガタテンナンショウかどうかは定かではない。
テンナンショウ類は、林床の草の中でも大型のもので、地下の球根の栄養をつかって
春にいっきにのびて他を追い越すという生活をしているようだ。その他、株の大きさに
よって性転換する性質もユニークである。