03.4.4 足立区 植栽
モモ (桃)
バラ科モモ属
学名 Amygdalus persica (=Prunus persica)
原産地 中国北部
落葉小高木
古い時代より知られた春の植物。花も美しく、その後のモモの
実も果物としてもとてもよく知られている。昔話「桃太郎」をはじめ、
物語や逸話にことかかないのは、その実にある種の不思議な力があると
されていたからである。もともと日本には「モモ」があって、中国から
渡来したモモは「毛モモ」と呼ばれていた。万葉集には両者が載っている。
日本のモモはヤマモモだったといわれている。最初モモが庶民のものに
なったのは、花を観賞するためだった。江戸時代の園芸書にはハナモモの
品種がすでに何種類も載っていたという。実が食用として普及し始めたのは
明治時代からで、はじめ岡山が主産地だったが現在は山梨が主産地となって
いる。ハナモモとしては現在でも春を彩る美しい花木として親しまれている。
サクラよりも花色が鮮やかでボリュームがある。育てやすく花もつきやすい
ので、初心者向けの花木といえるだろう。枝は横に張り出す形で、場所を
広くとるが、最近は箒性といって、縦長になる樹型のものが出てきて、
まだまだ進化をしているようである。