06.2.19 夢の島熱帯植物館


ムニンタツナミソウ (無人立浪草)

 

 

シソ科タツナミソウ属

学名  Scutellaria longituba

原産地 小笠原

多年草


 小笠原固有の植物で、シソ科のタツナミソウの仲間である。

通常のタツナミソウ類は紫色の花色をもち、花を同じ方向に並べ、

その名の通り波頭のような花序をつくるが、本種は花筒がたいへん

長くなり、花色は純白色。花の方向もばらばらである。

花には芳香もあることから、夜間に蛾が受粉に来るよう進化した

花であることがわかる。現地ではスズメガの一種が花粉を媒介する

らしいが、島の開発によってそのスズメガが減少し、絶滅が心配

されている。さらに、人間が持ち込んだヤギによる食害も絶滅に

拍車をかけているという。非常に貴重な種だけに、ぜひ保護をして

もらいたいものである。