撮影場所 03.7.7 尾瀬
ナガバノモウセンゴケ
モウセンゴケ科モウセンゴケ属
学名 Drosera anglica
原産地 北海道、尾瀬ケ原
多年草
高山の湿原に生える食虫植物。本州では尾瀬ケ原にしかなく、
あとは北海道にあるのみの非常に珍しい植物。
通常のモウセンゴケがスプーンのような葉をつけるのに対し、
へらのような長細い葉をつけるのが特徴。
葉の表面には虫をとらえるための粘液のついた腺毛がびっしり生え、
陽にきらきらと輝いて美しい。この葉で虫を捕らえるのだが、
粘液だけでなく、虫が暴れるとその刺激を受けて内側に巻き込んでいく
動作も見せる。完全に巻き込むと、消化液を出し、虫の体を分解し、
栄養分をとる。こう書くと恐ろしい植物に思えるが、実はひよわで、
他の植物同士の競争では真っ先に負けてしまうような植物である。
じっさい、食虫植物の多くは、他の植物が生えないような、湿原や
やせ地に生育している。
食虫植物は形態や動作が変わっていて面白いので、人気の植物であり、
マニアも多い。ただ、マニアは食虫植物の生えている条件の厳しさを
知っているので、他の花のような乱獲はされていないように思えるの
だがどうだろう?園芸趣味というのは、自生地がしっかり保護されてこそ、
というのは常に念頭においておきたい。