04.5.20 小石川植物園
03.5.27 小石川植物園
ナツボダイジュ (夏菩提樹)
別名 ギンバボダイジュ、ライムツリー
アオイ科(シナノキ科)シナノキ属
学名 Tilia platyphylla
原産地 ヨーロッパ
落葉高木
日本でボダイジュ(菩提樹 T. miqueliana)と呼ばれているのはアオイ科の
樹木で、仏教に出てくる本物のボダイジュ(インドボダイジュ)とは違う。
このナツボダイジュは近い仲間でヨーロッパ産の樹木。シューベルトの歌曲に
出てくるボダイジュは、このナツボダイジュと、同様にヨーロッパにある
フユボダイジュ(T. cordata)との間にうまれた自然雑種のセイヨウシナノキ
(T. x europaea)である。セイヨウシナノキはヨーロッパでは街路樹などにされ、
もっとも親しまれている樹木の1つである。しかしアブラムシがよくつくことでも
有名で、大量の甘露(アブラムシの排泄物)を樹下に降らせる。
しばしばその下に置いた車などをひどい目に遭わせる。
神経をリラックスさせる効果のあるハーブとしても知られ、ライムツリーという
名で親しまれているという。ヨーロッパでは古代よりその薬効が知られ、様々に
用いられてきた。属名のtiliaは、古語のptilon(羽根)から来ていると言われ、
その実に羽根のような付属物がついているからであろうと思われる。