03.5.13 東京都薬用植物園

07.7.5 足立区 都市農業公園


ネギ (葱)     

 

ヒガンバナ科ネギ属 

学名 Allium fistulosum

原産地 中国西部

多年草


 中国原産の野菜で、中国では3000年も前から、日本では日本書紀にも

その記述があるほど歴史も古い。その当時は「き」の一言で表され、

そのため女房詞で「ひともじ」などとも呼ばれていたという。

独特の硫化アリルによる匂いがあり、それが食欲を増進させる作用があり、

消化も助ける。生で刻んで薬味として、そばやうどんに入れたり、冬のなべ物

などにも入れる。その他、細かく刻んだマグロの身とあわせた「ねぎトロ」や

串に鳥肉と交互にさした焼き鳥の定番「ねぎ間」などがある。

関西では「ねぎ焼き」が人気があるし、ラーメンにたっぷりのネギをのせた

「ねぎラーメン」も人気である。日本人にとって、もはやかかせない薬味野菜

である。関東では根元に土を寄せて軟白化した白ネギを好んで使うが、関西では

軟白化せず緑のままを主に使う。そのため白ネギを関西では「東京ネギ」など

とも呼ぶという。初夏に花を咲かせるが、丸い独特の花序は「ネギ坊主」と言わ

れている。葉は円筒形だが、実はこの葉は表に出ている部分が裏面で、中側が表面

に当たるややこしい葉である。これは形態上、茎に対するほうを葉の「表」とし、

その反対側を「裏」とすることからなっている。

ネギの葉は、茎と反対側の裏の部分が内側に巻き込んで円筒形になっているため、

外側が全部「裏」になるというわけだ。

そう思うとなんとも変わった植物であることがわかる。