04.4.23 東京都薬用植物園


テンナンショウ (天南星) 

サトイモ科テンナンショウ属 

学名 Arisaema amurense

原産地 中国

多年草


 地下に塊茎をもつ多年草で、ふだんは毒草として扱われるが、漢方でも使われる。

この薬用植物園でテンナンショウとして栽培されているのは、北京植物園から

導入されたものである。 日本には変種のヒロハテンナンショウがあり、それの

母種だと思われるが詳細は不明である。 手持ちの図鑑では、母種はアムールテンナン

ショウとなっており、学名はArisaema amurense ssp. amurenseで、分布はアムール、

樺太、中国東北部、朝鮮となっている。 たぶんそれと同種だと思われるがそれ以上は

わからなかった。

日本の漢方で「天南星」として扱われるのは、マイヅルテンナンショウだとされているが、

他にマムシグサやウラシマソウも同じに扱うところもあるようである。

ちなみに、テンナンショウ類は花が独特の形をしているので、山野草の中でも熱心なファン

がいることでも知られている。 このテンナンショウもまだ日本への紹介はあまり

無いようなので、案外人気が出るかもしれない。