03.7.7 尾瀬


トキソウ (朱鷺草)   

     

 

 

ラン科トキソウ属 

学名 Pogonia japonica

原産地 北海道、本州、四国、九州

多年草


かの有名な日本の鳥、トキの名をつけられた野生ラン。

学名もjaponicaで、日本の名が入っている。 それほどまでの貴重なものかといえば、実は本州の湿地では

よく見られる花の1つである。 無論、自然破壊の進んだ現在では野生のトキソウも充分貴重だが。

これは、トキという鳥はその昔は、里山でよく見られたありふれた鳥だったということを示している。

そこで、この花も、そのトキの美しい羽根色に因んでつけられたものと想像できる。

この花もトキのように絶滅させたくないものである。

ところで、このトキソウは野生のものを見る前に栽培品として、よく知っていた。

野生ランの中でも育てやすいものの1つで、サギソウと並んで、花時には園芸店に並ぶ花だ。

通常、地生ランは地下に根茎をつくるのだが、トキソウは細長いラーメンのような地下茎をうねうねと

伸ばす。 鉢植えのものを植え替えようと抜くと、鉢いっぱいに根茎がまわっていて、面白かった。

栽培品として見慣れているものに、こうやって自生の地で会うと、なにか不思議な感じがする。