14.10.29 京都府立植物園
ウメバチソウ (梅鉢草)
ニシキギ科ウメバチソウ属
学名 Parnassia palustris var. multiseta
原産地 北海道〜九州、台湾、東アジア北部、樺太、千島
多年草
山地の湿地にはえる多年草。花が美しいことから、山野草としても栽培される。
花はよくみると特異な形をしている。先端に黄色い丸い玉がついているのが仮雄蕊で、
これで昆虫をだまして引きよせると考えられている。その証拠にこの花には昆虫に
あげる蜜がないらしい。ウメバチソウの名は、花が天満宮の紋章の梅鉢紋に似ている
からだといわれている。属名のParnassiaは、古代ギリシャの学者ディオスコリデスが
「パルナッソスの草」と記載したことから。パルナッソスとはアテネ北西部の山の名前。
最近新しいAPG分類体系が提唱され、以前はユキノシタ科とされていたウメバチソウ属
だがニシキギ科に含まれるようになった。APG分類は遺伝子を調べる分類法で、
考えもしなかったような種同士が近い類縁であることがわかるなど、驚きの事実が
紹介されるようになった。このウメバチソウなどもそういった驚きの分類の一つで
あると思う。