05.7.6 神代植物園


ウツボカズラ 

   

     

ウツボカズラ科ウツボカズラ属

学名  Nepenthes sp.

原産地 東南アジア

常緑低木


 食虫植物として知られる植物。 ウツボカズラとはウツボカズラ属の総称で、

東南アジアを中心に世界に約90種があるといわれている。 通常の緑の葉の

中軸がのび、その先に捕虫袋をつける。 袋の形が様々で、その形で種を特定

する。 通常は木の根元近くにつく袋と、木の先端付近につける袋とは形が

違う。 袋の開いた口のまわりには蜜腺があり、それに魅かれて来た虫が

袋の中に落ち込み、そこに溜まっている消化液で消化されてしまう。

しかし、この消化液はそれほど濃いものでもなく、雨水によってすぐに薄まって

しまう。 虫はこの水で溺れた後、そこにすむ微生物によって分解され、栄養に

なるようである。 袋の形や色が様々で、珍奇なものが多いため、観賞用として

栽培され、人工品種もできている。 一般に高温多湿を好み、日本での栽培には

本格的温室が必要だが、中には熱帯の高山帯に生育する種もあり、そういったものは

特別な冷房装置をもった室が必要である。 日本で園芸店でふつうに売られている

ウツボカズラは、ネペンテス・アラタ(N. alata)というフィリピン産の原種で、

和名をヒョウタンウツボカズラというものである。 袋には特別な模様などはないが、

丈夫で育てやすいため流通しているようだ。