05.5.2 筑波山
ヤマトグサ (大和草)
アカネ科(ヤマトグサ科)ヤマトグサ属
学名 Theligonum japonicum
原産地 本州(関東以西)〜九州
多年草
山地の林下に生える多年草で、茎はよく分枝し叢生する。
名前のヤマトグサは「大和草」で、日本特産種であることを示している。
葉はごく平凡な形をしており、花も緑色の地味な花なので、
なかなか知っていなくては見つけるのも簡単ではないだろうと思われる。
筑波山にあるという情報で、じっさいに探しに行ったのだが、最初どこに
あるのかわからず探し回った。五月の連休中の行楽日和で、山頂付近には
多数の観光客でごった返していた。写真の株はなんとその人ごみの中に
ひっそりと咲いていた。もう少し人が多かったら確実にレジャーシートの下に
つぶされていたいただろうと思える所である。とうぜんながら、多くの人の
中にこの花に気付いた人はいない。こんなにも珍しい植物がひっそりと
足下にあることをみんなは知らずに通り過ぎるのだなと、改めて思った出来事で
ある。なお、ヤマトグサ類は以前はヤマトグサ科で独立した科を形成して
いたが、DNA解析を用いた近年のAPG分類によってアカネ科に含まれることが
わかった。