03.4.4 小石川植物園

08.4.5 東京都 小平市


ヤマザクラ (山桜)

     

 

バラ科サクラ属 

学名 Cerasus jamasakura (=Prumus jamasakura)

原産地 本州(宮城、新潟県以西)、四国、九州、朝鮮南部

落葉高木


 古来より日本人に親しまれていたサクラは、現在主流となっているソメイヨシノ

ではなく本種である。かの太閤秀吉が愛した吉野のサクラも、このヤマザクラで

あったろうと思われる。花は若葉の萌え出とともに咲かせ、若葉の赤い色と白い花が

鮮やかな対比を見せる。現在はサクラの名所はほとんどがソメイヨシノだが、それは

全てがクローンのためにいっせいに花を咲かせる性質をもっているからである。 

ヤマザクラは個々に個性があるために、いっせいには咲かない。そのため現在では

あまりお花見の木としては用いられなくなったが、個性ある姿こそが自然の姿であり

それを美しいと思える美意識はもっていたいと思う。