04.6.19 国営武蔵丘陵森林公園
ザクロ (柘榴、石榴)
ミソハギ科(ザクロ科)ザクロ属
学名 Punica granatum
原産地 イラン、アフガニスタン、パキスタン
落葉小高木
古くから日本にもあり、鬼子母神の伝説でも知られた果実なので日本の植物の
ような感じもあるが、遠くアフガニスタンなどの原産である。現地で紀元前から
栽培されていたものが、インド経由で中国へ伝わり、日本へと入ってきた。
漢名を安石榴というが、安石とはペルシャのことであり、そこから伝わったことを
示している。仏教では鬼子母神(カリテイボ)の伝説として残っている。
女神カリテイボは500人の子どもをもっていたが、恐ろしい性格で人間の子どもを
捕らえては食べていた。それを見た釈尊は子どもの中の1番の末っ子を隠して
しまった。狂わんばかりに嘆き悲しむ女神に釈尊は「子どもをとられた母の気持ちが
どのようなものか解っただろう。今後子どもを食べたくなった時は、この実を
食べるがいい。」と言ってザクロを渡したという。
江戸時代には品種改良が進み、美しい花がつぎつぎ現れた。それらは現在でも
鑑賞することができる。最近では女性ホルモンのエストロゲンを多く含む健康果物と
して、注目されている。
近年のDNA解析により提唱されたAPG分類によると、ザクロ科はミソハギ科に
含まれるようになった。