09.8.24 川口グリーンセンター


アサガオ (朝顔)

     

 

ヒルガオ科サツマイモ属 

学名 Ipomoea nil

原産地 南中国? ヒマラヤ?

一年草


 春蒔いて夏咲く一年草として、小学校の教材に使われるほど

日本人に親しみのある植物。日本には奈良時代に渡来した。 

原産地は南中国や、ヒマラヤ原産と言われているが、詳しい原産地は

不明である。今では熱帯全般に広く野生化している。

渡来した当時は「牽牛子(けんごし)」と呼ばれ、薬用として利用された。 

下剤として強力な作用がある。やがて観賞用に栽培されるようになるのだが、

当時アサガオという名は、朝咲く花全般につけられていた名前であり、

他にもアサガオの名をもつ花があった。その1つがキキョウで、秋の七草に

謳われている「あさがほ」はキキョウのことだと言われている。 

最近になってこれについては異論も出ているが。

次第にアサガオの名は、今のアサガオに統一され、様々な文献や絵に登場する

ことになる。江戸時代には園芸分野として頂点を極め、様々に変化した

「変化朝顔」というのが出てくる。それは、原形をとどめないほど奇異に

変化した朝顔たちで、見る目を疑うほどである。それらのアサガオは変化しすぎて、

種子ができない構造になってしまったために、保存するのが問題だった。

当時は秘密にされていたが、どうやら遺伝の法則を使っているということが

わかった。つまり、その変化を生み出した、親の系統を保存していくのである。 

ある親とある親を掛け合わせると、小さいが確率的にその変化が出るというのを、

経験的に知っていたのだ。これは、まさにメンデルの法則で、それよりはるか前に

実践されていたということで、驚きである。その他、大阪のあんどん作り、

名古屋の盆養切り込み作り、京都の数咲き作り、熊本の肥後作りなど、

地方で多様な栽培方法が確立し、日本の夏を代表する花として今も親しまれている。

アサガオには様々な色があり、黄色を除くほとんどの色があるが、自分としては

なんといっても青色の花がアサガオという感じがする。