03.4.13 箱根湿生花園

05.4.9 東京都 八王子市


シュンラン (春蘭) 

     

 

別名 ホクロ、ジジババ

ラン科シュンラン属 

学名 Cymbidium goeringii

原産地 日本、中国

多年草


落葉樹の林床などに生えるランの仲間。 特に傾斜地などの水はけのいい所に多く生える。

群生するほど密生しないが、一面に咲いているのをよくみかける。

春蘭という名前からもわかるとおり、春早くを代表する日本のランの一つである。

人家の近くの低山の雑木林などに、現在でも比較的多く見られ、今のところ絶滅危惧種ではないが、

このまま開発が続けば将来はわからない。 花は緑色で、地面近くに咲くので、花時でも目立つランではない。

それもあって乱獲などから逃れられているようだ。 花や葉の斑に変異が多く、昔から赤花や斑入りの葉の

ものは愛好家の間で高価に取引されている。 それらは交配して株を得るのではなく、純粋に株分けのみによる

増殖なので、なおのこと価値があがっていく。 それらをもとめて山に変わり者のシュンランを採りに行く

人たちがいるのだが、駄物は採らないので、自生地それ自体はそれほど荒れないようだ。

アツモリソウやキンラン、ギンラン、エビネ、カンランなどのように片っ端から採られるようだと

すぐに絶滅してしまう。

丈夫で育てやすく、栽培にコツのいるランの仲間のなかでも初心者むけといってよい。

しかし、自生地保護の観点から言っても、山採りには手を出さず、栽培増殖品を購入してほしい。